ミクロディスコ〜酔っぱらうヲタクがヤバい

(5 o’clock traffic)

最近は、ミクロディスコに通うようになりました。
見た目はチップ専門クラブというのが面白いかもしれませんが、実をいうと話はそう簡単に済みません。なぜかというと名だけでチップ系ディスコだという訳なのです。それより、総エレクトロニカを扱うクラブと成ってます。

先月行ったとき、出演は出演したアーティスト達はちょっと有名なZabucomやまだ名をあげてないPavanやBoy vs. bacteriaだったのです。僕達が遅かったせいでVimを見逃したが、チップ店を期待してきても、パーヴァンが完全なMIDI演奏(とりあえずシーケンサー機が超珍しいアタリSTacyというノートブックでしたが)を行なったうえ、ボーイvsバクテリアはプレイバックに限ってました。
パーヴァンの音楽はチップっぽいエレクトロ又はエレクトロニカでした。あんまり目立たなくてもまぁ1度か2度聴けるような音響です。東洋のかわいいおねいさんにパーヴァンの新7インチシングルをも買わせられました。ビニールおたくとしての義務かしら。
ボーイvsバクテリアの話は違いますけど。あやつは「フルーティ・ループズ」を見つけたばかりのガキに過ぎなかったのです。よりによってプレイバックばっかで退屈を逃げるために踊るしかありませんでした。よく聴けば、ボーイの歌がSlagsm?lsklubbenの楽器を使った、ちゃんとした構造も無いバカテクノだけです。
場所は都心の旧ジャズクラブの支店でした。店そのものが良かったです。でも、客はみんなヲタクでしたよ!無論、男20人に女1人の率です。

思ったほど面白くなかったくせに、先週末はもう1度行きました。頑張らなくちゃ。今回のミクロディスコはH62へ移ってしまいましたけど。ホゥールン街62にある、最低の店です。深い地下にあるH62は、ディスコよりピザ屋の感じがします。でもせっかく金曜日だったので行ってみようじゃないかと思いました。そして、出演者は有名度の高いGoto80にMoppeでした。そのモッペって、もしかして80年代末のSID音楽家なのか、調べたかったです。結局その事実を知るようになれませんでした。モッペは、病気で演奏を休止しました。その代わりに、全然聞いたことのない5 o'clock trafficという2人組がやってきました。
深い理由があるかどうかは知りませんが、なぜかH62にいるとDJがいつもちっとも面白くないエレクトロニカの12インチをかけまくってます。そして、セットは狭い部屋にあり、多くの客はバーのある広いのに集まっています。クラブの感じの無いクラブです。それに、そういうクラブに工学生とそのヲタク仲間達を入れるとムードがなんとも沈むか想像してみて。
舞台には、PETSCII(C64系ASCII/ANSI)を大きな画面に映すC64が設置してました。紙眼鏡を配っている担当さんが客を刺激しようとしました。目の見えない眼鏡もあって、かけた奴が盲人のまま暴れました。
ファイブ・オ・クロック・トラフィックが舞台に上ったと、いつも通りのエレクトロニカを奏ではじめました。だけど、かなりスマートなエレクトロニカでした。デュオの1人がエレベースもやっていたので僕がちょっぴり興奮しました。ピーンとポーンという音に勢い多い響きを加えてくれました。
1時間後、ゴートー80の番でした。彼は、多機(C64・アミガ・ゲームボーイ等)を使いこなして世界各国でライブをやってて現代チップシーンのスターの1人と言えますが今度はその正体を初めて見ることができました。実は、このシーンにかなり長いライブ歴を持つ人物にして実感の薄い人に見えます。5 o'clock traffic達が立つまま演奏してたにたいして、ゴートー80は携帯PCの前にすわってて隠されました。時々は彼は立ち上がってマイクに歌いましたけど、そういうときにも観客とあまり接触できませんでした。印象はただの内向き少年です。それだけが残念ですが、音楽そのもので充分だったんです。セットのすべてがとてもC64っぽかったです。SIDの雑音までも欠かなかったですが、そういう実機的な音源がやっぱり見つかりはしませんでした。主な楽器はノートパソコンとミキサー限り。
ライブのうち、観客が酔っ払って、数人が大暴れ、群れに互いに身を投げてヤバくなりましたが、幸い警備が彼奴らを外に連れてくれました。

ミクロディスコの主な問題点を挙げようとすると、それが”アンバランス”です。エレクトロニカや現代チップ音楽に興味のある担当者達とファミコンスタートレックを愛している客の間に、ハズレがあると思います。担当者達がトレンディーな一方、客がダザイ訳です。クラブと客は違います。
とはいい、良いアーティストが来ると僕も行きます、これからも。