ヨーロッパBBS文化 その1

先ほど、hallyさんに”ヨーロッパのBBSはどうだった”と訊かれました。ま、頼まれたってhally自信のBBSネタを読みながら自分で何かを書こうと思いました。
第一、”米BBSと同じだろう”と思われました。でも、それが僕がさっぱり知りません、米国のBBSは電話したこと無いですから。それに、アメリカのBBSへ接続しなくても、”そうじゃない”と言い切れます。なぜなら、ヨーロッパも国によって大部違いました。言葉も政治も文化も国ごとに違いますから、接点があっても相違もかなり多いのです。無論、アメリカのBBSとの接点もありました。BBSソフトはある程度共通だったり、ハッカー達が結構様々な違法的な方法を通じて米国ハッカーと合流したりしました。一般ユーザーの場合だと、唯一の接点はFidonetでしたが。
BBS時代のヨーロッパは、日本と同様、国立電話会社がテレコム市場を独占したのです。日本はNTT、ドイツはDeutsche Telekom、イギリスはBT、スウェーデンはTeleverket(電話庁、現在Telia)だったりしました。当時の電話代もアメリカと比べてとても高かったのです。市外へと電話すれば料金が段々高くなり、多くのユーザーが市内のBBSに集まりました。当時の米国には、市内で長時間かかっても電話代があまり上がってはしませんでした。
両大陸のBBSの違う一点を挙げると、ヨーロッパにはいわゆるオンライン・サービス(AOLやCompuserveのように、全国を覆うBBS又はネット)がそれほどの勢いがありませんでした。なぜかと言うと、ただいま挙げた独占電話会社が大きな理由なのです。テレ会社達は、オンライン・サービスを自分の分野に入れようとして、国によって成功または失敗しました。一番成功したサービスはフランス・テレコムの有名なミニテルでしょう。ミニテルの導入が、パソコン市場が成長するる前に、国民に配った特別端末で人気を得ました。一方英国ではBTと英国郵便局が自分のネットを作ろうとしました。フランスのミニテルと同じシステム?Videotex?を採用しましたが、主な接続端末は普通のマイコンでした。ある程度の人気を集めたものの、90年代まで存続出来なかったんです。イギリスのサービス”プレステル”の一番人気な項目は間違いなく郵便局のマイコン向けサービス”マイクロネット”。
ミニテルを見て、ヨーロッパ諸国が自分でそういったサービスを作ろうとしました。ドイツテレコムBTX(Bildschirmtext=画面テキスト)が90年代にかけて運営されて、結局ISPに乗り換えました。BTXの最終段階はテキストだけじゃなく、画像も混ぜました。
スウェーデンはまずイギリスの路線に乗ろうとして、電話庁と郵便長がともにVideotexサービスDatavision/Postnetを設立しました。英郵便局のマイクロネットもその一部となりましたが、使用費が高かったため、結局失敗しました。Postnetはその後、フランスから影響を受けてミニテルと似た様なシステムを設立して、特別端末”テレガイド”を売ろうとしました。テレガイドの一番人気なサービスはミニテルと同じ、電話帳と郵便帳でしたが、インターネットの民間化の後の90年代後半にテレガイドをオフにしました。
第一弾以上。

書き込み後、こんなサイトを見つけてしまいました。旧ダータヴィショゥンの貴重なプリントです。雑誌や本に乗った画面写真意外、残っている資料が滅多にありません。